(ジャパンパーカッションセンター会報 2018年4月号より抜粋)

 

打楽器を中心に「音」「動き」の表現活動で活躍する、柳沼てるこ氏のスタジオ

Rhythm moving & Percussion Work Studioが2017年10月に完成した。

この機会に柳沼氏に新しいスタジオのコンセプト、活動などを伺った。

 

Q 「今回のスタジオ設立の原動力になった点はなんですか?」

 

A 「大きく二つあります。一つは青山・こどもの城に計画時から顧問として携わり、1985年11月の開館に向け、音楽スタジオ、劇場の設計アドバイスや、活動プログラムの立案、打楽器・オルフ楽器類の購入リスト作成などを行いました。結果、音響・撮影機材が完備されたスタジオと、小さな子どもたちが体全体を使って活動出来るフローリングの2つのスタジオや、青山劇場、青山円形劇場、クオリティーの高い楽器類を充分に用意することが出来ました。こどもの城全体にゆとりと体力があった時代には、大人向けの講座やワークショップも行っていたんですよ。

それが皆さんもご存じの通り、事業仕分けによって閉館となってしまいました。

このままでは「音」と「動き」を心から楽しみ、成長している子どもたちのかけがえのない場所が失われてしまう。という危機感が今回のスタジオ建築の大きな原動力になりました。

 

 

二つめは、活動の場や練習場所がなく困っている方々の夢の実現の一助になる空間としても活かして頂きたいという希望です。様々な分野の方に使って頂けるように、音響・映像機器、大きめの鏡、バレエ、ダンス・レッスンバー、キッチン、着替え部屋などもささやかながら用意しました。沢山の方々が笑顔で集うスタジオに育ってくれれば、これほど嬉しいことはありません。」